切断経路とは、レーザーやプラズマなどの加工機で材料を切断する際に、移動する経路(パス)を指します。最適な切断経路の設定により、加工時間を短縮し、材料の無駄を最小限に抑えることができます。CAD/CAMソフトでは、機械の特性に応じた自動経路設定が可能で、効率的かつ精密な加工を実現します。
板金展開とは、金属をプレスブレーキ(曲げ加工機)などを使用して曲げて立体形状を作る際に、曲げる前の形状を作成する工程です。3DCADでは作成した立体形状から、設定した展開方法を用いて(伸び値展開やK数値展開など)展開図を作成でき、2DCADでは平面同士を伸び値を考慮した状態で合成して展開図を作成できます。
タレパン(タレットパンチプレス)は、金属板に穴や形状を打ち抜くための加工機です。この技術は、切断加工において広く利用されており、さまざまな形状の穴を高速かつ正確に加工することができます。
CAD/CAMソフトでは、タレパンの操作を効率化するために、パンチングパターンの自動設定や最適な打ち抜き順序の計算をサポートします。例えば、CADデータから直接部品の形状を解析し、加工工程に応じたパンチングツールを選定することが可能です。
レーザー加工は、レーザービームを使用して金属や非金属の材料を切断、溶接、彫刻、表面処理する技術です。CAD/CAMソフトでは、レーザーの出力、切断速度、フォーカスなどの加工条件パラメータを自動で設定し、効率的な切断経路を計算します。レーザー加工は、精密で高速な加工が求められる製造現場で広く使われています。
プラズマ切断は、高温のプラズマアークを使って金属を切断する技術です。特に厚手の金属板に適しており、迅速かつ高精度での切断が可能です。CAD/CAMソフトでは、プラズマ切断の条件(ガスの種類、流量、電流)を自動で設定し、効率的な切断経路を計算します。建設業、造船業、建機など幅広い分野で使用されています。
ガス切断は、酸素と燃料ガスを使って金属を溶かしながら切断する技術です。主に厚い金属板の切断に使用され、非常に強力な切断能力を持ちます。CAD/CAMソフトでは、ガスの流量や圧力を最適化し、材料に応じた切断経路を自動生成します。
端材管理は、加工後に残る未使用の材料(端材)を管理し、再利用するためのプロセスです。CAD/CAMソフトでは、端材の形状や寸法を記録し、次の加工時に効率的に利用できるようにします。これにより、材料コストを削減し、廃材の発生を最小限に抑えます。
DXF(Drawing Exchange Format)は、CADデータの中間フォーマットであり、異なるソフトウェア間で図面データをやり取りするために使用されます。CAD/CAMソフトでは、DXFデータをインポートして加工用のデータに変換し、スムーズなワークフローを実現します。
共通切断(コモンカット)は、隣接する部品の外周を共有して切断する技術です。これにより、切断経路が短縮され、材料の無駄を減らすことができます。CAD/CAMソフトでは、部品の配置を最適化し、共通切断を自動的に実行できるソフトもあるため、歩留まりが向上します。
レイヤー設定は、CADデータの各要素(実形状線、寸法線、補助線など)を異なるレイヤーに分けて管理する機能です。レイヤーを利用することで、図面内の構造や要素を整理し、効率的に編集や確認が行えるようになります。
穴加工は、金属板に穴を開けるプロセスで、ドリルやパンチングツールを使用します。CAD/CAMソフトでは、穴の大きさや位置を正確に設定し、最適な加工パスを計算します。
スリット加工は、細長い切り込みを金属板に入れる加工で、大きな素材を、必要な幅に切り分けるために使用したり、素材に切り込みを入れることで、曲げやすくしたり、弾力を持たせたりする効果があります。CAD/CAMソフトでは、スリットの長さを指定し、正確な加工を行うためのパスを自動生成します。
切断歩留まりとは、材料をどれだけ効率的に利用できるかを示す指標です。CAD/CAMソフトでは、部品を材料上に効率的に配置し、廃材の発生を最小限に抑えることで、歩留まりを向上させます。これにより、材料コストを削減し、環境への負荷も軽減されます。
板厚管理は、異なる厚さの金属板に対して適切な加工条件を設定するプロセスです。CAD/CAMソフトでは、材料の厚さに応じた加工速度などの加工条件を自動的に設定し、切断や加工の精度を高めます。板厚に応じた最適なパラメータを事前に設定することで、作業の効率化が図れます。
倣い制御は、加工対象物の表面形状や高さをリアルタイムで検出し、それに応じてノズルの高さを制御する技術です。この技術により、材料が平坦でない場合でも、正確な加工が可能になります。
リードイン:ピアスから実際に切断する製品までの切込み線のこと。リードアウト:製品を最後まで切りきる為の切り逃げ線のこと。共に、切り込み部分を滑らかに仕上げることに役立ちます。
複数の部品形状を与えられた材料に効率よく自動で配置する機能です。材料の無駄を最小限に抑えます。単に効率よく並べるだけなく、後工程を考え、同じ部品を近くに配置したり、2次加工がある部品から優先的に並べたりします。
事前に設定された寸法や形状に基づいて生成される部品。簡単に編集でき、さまざまな設計に対応可能です。
最適な切断順序を決定するプロセス。これにより、加工時間が短縮され、熱影響を最小限に抑えることができます。
CADデータ(DXF、DWG、IGESなど)をソフトウェアに取り込み、加工プログラムを作成します。
実際の機械を使用せずに、CADデータを基に加工プログラムを作成する技術。生産ラインの停止を最小限に抑え、生産効率を向上させます。
レーザーなどの場合は、どのように切断するかを自動で決定してくれる機能。タレパンの場合は、どの金型でどのように抜いていくか自動で決定してくれるかを指します。
作成したNCデータを、加工前に画面上で形状や加工順など確認する機能です。
切断ノズルが材料上を移動する際の経路。効率的なカッティングパスを設定することで、加工時間短縮や加工精度を向上させることができます。
材料にかかる熱の分布を調整し、切断後の歪みや加工不良を防ぐ技術。
既存のNCコードから形状を再作成し、DXFファイルなどに変換する機能。
レーザー切断時に、材料のエッジを検出して加工のスタート位置を正確にするために使用されます。
自動的に輪郭を修正し、切断の速度・精度を向上させる機能。切断後の製品品質が向上します。
部品を完全に切断せずに、微小な接続部を残しておくことで、部品が動かずに安定して切断できるようにする技術。
CAD/CAMソフトが材料や切断時間に基づいて、自動的に見積もりを生成する機能。コスト管理と効率向上に貢献します。
切断加工において、特定の金型を使用して材料に穴を開けるプロセス。タレットパンチプレス機・レーザータレパン複合機で使用されます。
切断品質を確保するために、材料の厚さや種類に応じてレーザーの出力を調整する技術。
CNC機械を操作するための標準的なプログラムコード。CAD/CAMソフトは設計データをGコードに変換し、切断や加工に使用します。
CNC機械を操作するための補助的なプログラムコード。加工機メーカー共通で使用できるMコード(プログラム終了など)もありますが、多くはそのメーカーが作成したMコード(ピアス命令など)を使用することが多いです。
CNCマシンが理解できる形式にNCデータを変換することを指す。各マシンの特性に応じた最適なNCコードを生成します。
レーザー光の焦点を調整する技術で、切断の精度や品質に直接影響します。材料の厚さや種類に応じて調整します。
材料を切断する速度。単位は主に「mm/min(ミリメートル毎分)」で表されます。切断の品質や生産効率に影響を与えるため、材料や切断方法に応じて決定されます。
複数の加工ノズルを自動で切り替え、材料に合わせて効率的に作業を進める機能。ノズルの手動交換を省き、夜間の無人運転では材料に合わせた最適なノズルを選択することが可能になり、生産性・加工品質を高めます。
部品が加工される時間を指し、コスト計算や作業の段取りなどに使われます。
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CAD/CAMソフトはハード機(レーザー加工機)と同メーカーである必要はありません。加工機とソフトが別であっても稼働できるため、すでに加工機を導入している方も、ソフトの見直しで十分にコスト削減を図ることができます。
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