世界では第4次産業革命による人工知能(AI)やIoTが浸透しつつあり、それは日本においても例外ではありません。各企業の工場においてもアナログな環境からの脱却が進められている現状があり、後れをとれば時代に取り残されてしまうリスクがあります。
こうした事態を踏まえ、機械加工業界全体でDX化の推進が進められており、一般財団法人機械システム振興協会が「プレス加工におけるデジタルトランスフォーメーションに関する戦略策定」を掲げている点も見逃せません。
一方で、各企業の間では「IT化における費用対効果」がボトルネックとなっており、IT導入に対して拒否反応を示すところも存在します。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社が2015年に発表したデータを見てみても、アンケートに回答した62.6%の企業がすでに3次元CAD/CAMを導入していることが判明しています。さらに、10.8%が導入を検討していると回答しており、実に7割以上が3次元CAD/CAMに関心を示す結果となったのです。このデータを見ても、2015年時点で半分以上の企業が3次元CAD/CAMを導入していることが分かり、現在はこの数字がさらに上昇していることが推測されるでしょう。
また、同社が調査した素形材企業のユーザー企業に対するアンケートによると、自動車や一般機械などのユーザー企業は、協力企業に対して「設計・製造」、「生産・品質管理」にIT化を求めている声が多く聞かれています。すでにメーカーに対するIT化は当然のものとして認識されつつあり、導入が遅れている場合には評価を落とすリスクもあるでしょう。
近年ではIT化が浸透していることもあり、企業による投資コストも以前に比べて非常に低くなっています。そのため、たとえ中小企業であったとしてもIT投資のしやすい環境になっていると言えるでしょう。
しかし、費用対効果がわかりにくいことは依然としてIT化のボトルネックになっていることも事実です。とはいえ、IT投資によって企業の業績が向上する可能性は十分期待できるといえます。そのため、IT投資を行わない企業は行う企業に大きく差をつけられ、やがて競争力を失っていく可能性が高いと言えるでしょう。
レーザーCAD/CAMを利用する加工現場で
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費用対効果が気になり、依然としてIT化に尻込みしている企業も少なくないかもしれません。しかし、たとえば加工現場であれば、IT化の一環であるCAD/CAMシステムの導入は当然と言える環境となりつつあるのです。
これまでの製造現場では「技術力による差別化を図るため、個人に依存したノウハウを軽症」「独自の技術を外部に出さない」などの取り組みが鉄則とされていました。しかし、現在では業界全体が「均一化」「属人化解消」「オートメーション化」に舵を切り始めており、これにより効率化・生産性向上・コスト削減を実現させています。
もちろん、すべてをこうした方向性とすると企業の個性が失われ、強みまでも無くしてしまうかもしれません。そのため、「均一化・属人化解消・オートメーション化」が8割、独自の技術が2割というバランスを保つことが、一企業だけでなく製造業全体による成長の実現に繋がっていくのです。
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CAD/CAMソフトはハード機(レーザー加工機)と同メーカーである必要はありません。加工機とソフトが別であっても稼働できるため、すでに加工機を導入している方も、ソフトの見直しで十分にコスト削減を図ることができます。
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