製造業を営むうえで、無視できないのが「生産性」です。生産性が低ければ会社として利益を生み出すチャンスを逃すだけでなく、従業員のモチベーション低下などにもつながる恐れがあります。この生産性向上のため、重要となるのが「歩留まり率」となるでしょう。
歩留まり(歩留まり率)とは、材料からどれだけ製品へ使えたかという割合であり、材料面積に対して実際に得られた成果物の比率です。
「材料を効率よく使い切れた割合」と表現することも可能でしょう。
従来のネストでは歩留まり率が上がらず、材料費がかかっていました。歩留まりが良い自動ネスティングソフトを使用することで、材料の無駄を無くし、材料費を削減します。
ただ昨今では、歩留まりが良いだけのソフトでは、加工後の仕分け作業など逆に現場での作業負担が増えるケースが多く、作業効率が悪くなるというケースも聞きます。そこで、歩留まりも向上しつつ、現場での作業負担もかからない、客先名や納期を考慮し仕分けの作業効率を考えた自動ネスティングが求められています。
画像引用元:SheetPartner公式サイト(https://sheetpartner.jp/)
生産性向上の課題解決に向け、尽力しながらも思うような結果を残せない企業も少なくないでしょう。そこでおすすめしたいのがCAD/CAMシステムの導入、あるいは見直しです。CAD機能はコンピューターによる製品形状の設計を、CAM機能は素材を実際に設計した形状へ加工するため、機械を動かす工具経路情報を作成する役割を担っています。
今回の悩みに対して、効果を発揮するのが「自動ネスティング」の機能です。この機能を利用すると部品が自動で並べられ、一枚の板を隅々まで活用することで無駄な部分を削減できるようになります。
レーザーCAD/CAMを利用する加工現場で
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どのメーカーも高歩留まりを重視した自動ネスティングが増えてきてはいますが、ただ単に高歩留まりなだけでは、CAD/CAM作業者の負担が減った分、現場作業者に負担がかかってしまうという状況です。
高歩留まりも重視しつつ、客先や後工程を考え仕分け作業がやりやすい配置や、同じ部品をなるべく近い場所に配置して現場作業者の負担を減らしたり、熱歪のことを考え細長い部品を材料の端ではなく材料の真ん中に配置するなど、加工精度を高める為の工夫されたネスティングが重要となっています。
ただ、歩留まりが良いだけのソフトではなく、自動ネスティング後の作業も考えられたソフトを選定することで、材料費の削減だけでなく、現場作業者の人件費の削減にもなり、生産性の向上に繋がるのではないでしょうか。
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CAD/CAMソフトはハード機(レーザー加工機)と同メーカーである必要はありません。加工機とソフトが別であっても稼働できるため、すでに加工機を導入している方も、ソフトの見直しで十分にコスト削減を図ることができます。
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